⼤槻能楽堂の歴史
- The History of Ohtsuki Noh Theatre
上⽅⽂化を⽀えるモダンな能楽堂の誕⽣
全国初の椅⼦席の能楽堂として1935年に創建された⼤槻能楽堂。戦禍を逃れた⼤阪市内唯⼀の能楽堂として上⽅⽂化の向上に寄与してきました。
1980年に⼤規模な改築に着⼿。能舞台は設⽴当初のまま組み直し、⾳響効果への配慮、橋掛りの背景に実物⼤の⼤阪城の⽯垣を写すなど、⼯夫を凝らして1983年に完⼯しました。
2020〜2021年には、より快適な鑑賞空間を提供できるよう改修⼯事を⾏い、客席や空調、⾳響設備などをリニューアルしました。
⼤槻能楽堂の能舞台は、2014年4⽉25⽇に「登録有形⽂化財(建造物)」に登録されました。
- 大槻文藏からのご挨拶
- Message from Ohtsuki Bunzo
- 「伝承」と「復曲」に取り組み、
能の継承と発展を担う能楽師 - 人間国宝※1「大槻文藏」
公益財団法人大槻能楽堂 理事長の大槻文藏は、日本を代表するシテ方観世流能楽師のひとりで、2016年に「人間国宝」に認定されました。
能楽の最蘊奥(さいうんおう)の『檜垣(ひがき)』
『姨捨(おばすて)』『関寺小町(せきでらこまち)』の完演をはじめ、埋もれた作品を復活させる「復曲能※2(ふっきょくのう)」や「新作能」に積極的に取り組み、若手能楽師の育成や伝統芸術の伝承、普及に尽力しています。
※1:人間国宝とは、日本の文化財保護法第71条第2項に基づいて、文部科学大臣が指定した「重要無形文化財の保持者」として認定された人物を指します。
※2:これまで創られた約2000曲の作品の中で現在上演されているのは約250曲で、復曲とは上演が途絶えた作品を復活させて上演することです。